人生でふと立ち止まったりする時、どんな言葉が浮かびますか。
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好きな言葉は何ですか。
「信念、誠実、粘り強さ、持続力」など色々価値観を示すものがありますが、特に私はレジリエンス(回復力、しなやかさ)と言う言葉を思い浮かべます。
何かにつまづき転んだとしても、もう一度立ち上がって、竹のしなやかさのように前よりもっと強くさらに成長する信念を持つ事です。
レジリエンス(Resilience)回復力・しなやかさ
レジリエンスと言う言葉を時々目にしますが心理学的には、ストレスや逆境にうまく取り組み、対応し、難局を乗り切ることを言います。
これでもかこれでもかとやって来る人生の荒波に叩きつけられ、それでも溺れずに逆らわず、波に乗って乗り切る様な、精神的に起き上がる気力、回復力、人生の困難に対面して克服する力を持って、折れない心、厳しく辛い出来事をも経験しながら、起き上がりこぼしの様にはね返る力を意味するのです。
再起力・復活力
東日本大震災で地震や津波に出会った人たちが大きな理不尽な災害に対して、無言で行動で示されている生きる力や姿勢、なでしこJapanの下済みの生活から跳ね起きて獲得した勝利。
人生の困難・病気やハードルをどう乗り切るか、その乗り切り方で、その人の生き方が決まるとも言えます。
自分を失いそうになった時、試練を克服して生きる他の人達の生き方を見据える事は、インスピレーションであるとともに、自分を立て直すためのモーチベーションともなります。
身近にも職場や近所にいた人達の中に、今でもあざやかに記憶に残る生き方を示してくれた人達もいます。癌の宣告を受けても最後まで頑張って生きた人たちのお手本もあります。
エリザベス・エドワードの本
『リジリエンス(回復)』という本と、もう一冊の彼女の本の中に、長男を交通事故でなくしその痛手を長年背負い、そして自分はがんの告知を受け、一時は大統領候補をめざした夫の愛人問題が浮上し、その後は隠し子騒動、家庭崩壊にまで至ると言うこれでもかと言うほどに人生の試練が押しかけて来たにも拘わらず、最後まで、人生に対応した彼女の生き様が描かれています。
彼女は、弁護士であり、後半は政治家の妻でしたが、長男の死後は3人の子供を育て家庭を大事にした人でもありました。
自分の人生の帆を少しずつ調整して、航海を続けると言った彼女の中にあったしなやかさと強さ、外力によって破壊されにくい資質を培い、しなやかにそして頭を上げて、したたかに対応する姿勢をみせた生き方が哀しみと共感を呼ぶ話でした。
彼女は、多感な時期を9年ほど日本の米軍基地で過ごし、日本人で被爆後にケロイドの傷を負って芸子としての生き方が閉ざされても、日舞と三味線のお師匠さんとして気丈に生きた女性からも「レジリエント」の生き方や折れない心を身近に感じて育ったようです。
もともと内向的であった、彼女の芯の強いたおやかさや威厳のある生き方にも理不尽さをも受け止めるある種、日本的かつアメリカ的な精神が反映して、共存しているのかもしれないと思わされました。
いかに「レジリエンス」を生きるか
十年ほど前に転びそうになって起き上がった後、そして今また人生の節目を迎えて、秋の装いが深まるにつれ、今後のことに思いが行きます。
気分が穏やかで多少は高揚している時と、先が見えない不安定要素が重なって行く時があります。
思えば、今までの人生だって、何もないところから始めたりしたわけだし、否定的に考える必要などないのではないかと自分に言い聞かせたりします。
今までの経験を良しとして、これから経験する事の種を持っていると信じて、その経験を紡いで行く事が一番なのだと思うのです。
如何に心豊かな営みが出来るか。心の目を開いて、物事を見極める力をはぐくめるか。
自分と周りに気持ちを注ぎ、喜びや気持ちの豊かさがあふれるような、内向への検視と外へ向く家族や周りの人々への広がりのバランスはどこにおくのか。
おしゃかさまの慈愛の微笑みは、例えほど遠くとも、今の自分にとって心地よい状態をさぐりそれをキープする事で、行動の指針にしていけるのか。
これから歩む道にそなえて足腰を鍛え、気持ちを鍛え、変わりたい自分と変わらないそのままの自分を如何に受け入れて、すべて良しとする強さをどうはぐくめるのか。
「こんなものよ。これでOKよ。」と笑って言える強い自分を手に入れるのはいつの事になるのだろうか。
そして、テンションが高まらない内に、適当に上手く「ガス抜き」が出来る様になり、自分がやりたい事、行きたい道をあるがままに楽しめるようになれればいいと思うのです。
どちらが○×ではなく、どちらでもいい、なんでもいい。自分の選んだ道が最良ということを知り、心が軽やかになりましたと言え、 落ち込んだ時も“そんな時もあるよね、大丈夫”と自分と周りを否定せず優しく包み込めるようになれると良いなと思います。
揺れる自分も丸ごと受け入れていこう。日常をできるだけ丁寧に楽しく暮らそう。
明るい方を向いて、自分のペースで歩いて行こう。
それらの指針となるのが、レジリエンスという言葉であり、それを実行して来た先達の姿です。
周りの方々のレジリエンスに見習い、心の目を開くことにより視点を変え、例え出来事は同じでも、「自分が変われば、世界が変わる」を実感し、実行して行く事を日々目標としたいと思うのです。
周りの人に対するキャパシティが広がり、家族との関係も向上できるいい感じになれればすばらしいと思います。