長年の夢であったベルリンとドレスデンは訪れたし、ライン川下りも満喫した後は、古い町並みのハイデルベルグ、そして最後の訪問都市ミュンヘンへ。
若い日、あんなにドイツの文学や音楽に憧れていたのに、ドイツ語を習い、そしていつか一度は行って見たいと思っていたのに、いたずらに月日が流れて、いつの間にか娘が自分で率先して、ドイツの大学院で勉強するような状況になっていました。
もう若いとは言えない年齢に、行って見たいと思っていた所に行くのは今しかないとあえて、家族とは別行動で、一人旅を企てたのが、今回のライン川下りとハイデルベルグ、ミュンヘンへの旅です。
Contents
古き良きハイデルベルグへ
ハイデルベルク城から市街を望む
ホテルは、ライン川の支流・ネッカー川のすぐ側に位置して、旧市街に行くのも川沿いに歩いて行ったり、バスを使用したりできる所でした。
ホテルに着いて窓を開けるとネッカー川と趣のある橋がすぐ目の前に広がっていました。
着替えをするとすぐに川辺を散策する事にして、この街での地理感覚を確かめました。
どこに行っても水辺があるとホッとした気分になるのは、いつもの事で懐かしい所へ戻ってきたような気がしました。
大学のある地区も、有名なハイデルベルグ城の位置も繁華街のような所もざっとどこにあるのかの感触がつかめて居心地の良さそうな街の装いに安心しました。
アルト・ハイデルベルグの演劇の舞台となったこの地は、ドイツでも一番と言って良いほど美しいといわれる中世の大学街です。
京都が戦火を逃れた様に、戦時中もこの地は直下の爆撃はなかったそうです。
従い、街中に中世の雰囲気が残されていて、レンガ色の屋根や建物がひしめいています。
大学の建物も教会も昔ながらの荘厳な雰囲気が醸し出されていて、その周りに立っているだけで時間が古い時代、中世の雰囲気に戻りそうな気分にさせられます。
小高い丘の上にある、ゴシックやルネッサンスなど様々の様式を踏まえたハイデルベルグ城のテラスからは、街並みが一望できて、その中央を流れるネッカー川にかかる”カール・テオドール橋”は、茶色に輝く堂々とした古い威厳のある石造りのアーチ型の橋です。
観光地の中心ほどにありますが、今でも車が通行可能です。
このカール・テオドール橋から見るハイデルベルク城の眺めも夕日に映えて本当に美しく、歴史の重みや流れを感じさせてくれます。
橋のたもとにも色々なアトラクションがあります。
ガイドに案内されての旧市街の散策
滞在時間が短いことを考慮に入れて、旧市街の散策ツアーに申し込んでおきました。
朝9時ごろに市役所の前で集合のツアーで、時間があったので、市役所の入り口の所を見学していると、熊本との姉妹都市との事で募金や貴重のノートが置いてあったのが、印象に残りました。
ハイデルベルク市内での英語でのガイド付きツアーの散策時間は3時間ほどで、ちょうどよかったです。
広島の原爆のステンドグラスで有名な教会を見たり、大学の図書館に案内されたり、マークトウェインが住んでいた頃の話を聞いたり、学生牢も見ることができました。
午後は、午前中のツアーの話の内容を思い起こしながら、美しい風景に浸り、街角でビールを注文して街の雰囲気にゆっくりと酔いしれ、素敵な思い出が出来ました。
ハイデルベルグの10箇所の見所
ハイデルベルグのアトラクション
旧市街、ハイデルベルグ城、ハイデルベルグ大学、カール・テオドール橋、哲学の道など
ミュンヘン:
ドイツのビールや本物のソーセージを味わえる街
ミュンヘンは、オクトーバー・フェストなどドイツのビールとソーセージの名所としてよく知られています。
ベルリンで娘のルームメイトであったドイツ人の友達のおもてなしは、やはり典型的なソーセージとビールでした。ブラック・フォレストの出身の彼は、本物のハムがいかに美味しいかの講義もしてくれました。
駅からほど遠くないホテルに着いたらすぐ、街の中心街の方へ散策をして見ました。
古い町並みと近代的なモダンな感覚を持ち合わせたミュンヘンの街は、中心部から川べりまで歩こうと思えば可能な距離にあります。疲れたら、市街電車に乗って、次の目的地にも簡単に行けます。
駅の方から商店街を歩いて進むと、街頭芸人などが音楽を奏でて楽しませてくれます。
それを突っ切りマリエン広場に行くと、「新市庁舎」が大きく高くそびえていて、周りにも色々と興味を引く建物や教会が軒並みに立ち並んでいます。
絢爛で、きらびやかな建物や荘厳な感じを醸し出す教会「ペーター教会」なども近くにあり、そのそびえたつ塔の数々が見所で、頭を360度回転させて見るのが大変なほどです。
次の日、散策を続けていると、青空市場でも美味しいものが食べれたり、面白いお土産品なども手に入ります。
城壁の中の街を気長に歩いて見て回るのも楽しく、疲れたらこれまた、川べりでも憩えます。
あちこちで小規模のお祭り騒ぎもあるみたいで、ドイツのコスチュームである、レーダーホーゼンをまとった若者たちが楽しそうに走り回っていました。
英国庭園の中を散策
娘のボーイフレンドであったドイツ人の彼が、ミュンヘンに住んで映画監督になる勉強をしているので、一緒にお茶でもという事で、彼が英国庭園を案内してくれました。
途中に中国風の塔があるティーハウスや、整理の行き届いた綺麗な花園が並ぶ所を抜けて、池の周りにあるビアガーデンで、ビールを頼み久しぶりの再会を乾杯しました。
お天気も良く、グループ来ている人達がたくさんいて、仲間たちでお茶でも飲むような感覚でビールを飲みながら語らっている様子が、春の日差しに楽しそうでした。
散歩の途中でしば犬を連れている人に会い、可愛くて思わず話しかけてしまいました。
何気ない、春のひと時がこれからもきっと心に残るだろうと思った事でした。
夕方は、日本レストランへ行ってお寿司を食べ、久しぶりにお寿司を食べたという彼のほっぺもほころんでいました。
ミスした所、次に行く時には是非とも訪れたい場所
ミュンヘンを拠点にして色々なツアーが組まれているようですので、周りのアトラクションを見るのに事欠かないようです。
その際には、バイエル州で使える 1日乗り放題の「バイエルン・チケット」を使うと電車やバスなどが便利に使えるとの事です。
ライン川下りの際に、船の中から見えた大きなお城、
川縁から160メートルほどの小高い丘の上に立つ、マークスバーグ城の要塞は、破壊されることなく残っている昔ながらの建物で、2002年にユネスコの世界遺産に指定されています。
遠目にも中世の威厳を放つ建物です。このお城も船の中から見ただけなので、また機会があったら訪れて見たいと思った所です。
ミュンヘンを拠点に訪れる事のできる場所
ミュンヘンからは、日帰りが可能な観光ツアーなどですぐに行きやすい場所なのに、時間がなくてスキップせざるを得なかった2つの訪れたかった場所があります。
*中世の宝石、ローテンブルク
ロマンティック街道の中世の町の一つで、とても良く保存されていると言われて、一番人気の場所。三角屋根が軒並みに並ぶ、色とりどりの家々は、まるで絵本の中から抜け出た世界のようで興味を惹かれます。
*おとぎの国、ノイシュバンシュタイン城
このお城はその豪華絢爛さで広く知られ、ディズニーのお城のようないでたちですが、ドイツ観光の人気スポットになっているようです。
お城の外観の美しさはもちろん、城内部の豪華な家具や調度品の数々も魅力的との事。